パルコデジタルマーケティングが担当者にきいてみた!

SC VOICE

2019.7.11

インタビュー

百貨店販売員の商品知識を、

Webサイトを介してお客さまへお伝えしたい!

「松坂屋静岡店」の取り組む情報発信とは。

百貨店販売員の商品知識を、

Webサイトを介してお客さまへお伝えしたい!

「松坂屋静岡店」の取り組む情報発信とは。

株式会社 大丸松坂屋百貨店

松坂屋静岡店 営業部 販売企画・PR広報担当

濱野様

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静岡駅直結の百貨店「松坂屋静岡店」。2018年に販売員が自ら更新するブログコンテンツを導入。
積極的に情報発信をし続ける理由と、事例をインタビューいたしました。

プロフィール1

株式会社 大丸松坂屋百貨店
松坂屋静岡店 営業部 販売企画・PR広報担当
濱野 比加里 様

2015年度株式会社 大丸松坂屋百貨店入社。自主編集の婦人靴売り場を担当後、2年目より松坂屋静岡店販促企画・広報担当へ。年間を通じて数々のプロモーション企画の立ち上げ、デジタル施策、広報活動に携わる。

プロフィール1

株式会社パルコデジタルマーケティング
コンサルティング三部
古賀 絢子

商業施設へのデジタル販促提案を担当。松坂屋静岡店のブログシステム導入、初期導入研修を行う。

狙いはWebサイトの情報量増! _

古賀
2018年6月に松坂屋静岡店ブログを立ち上げてから、ちょうど1年ですね。 多くの販売員さんやショップにも活用いただいているようで、嬉しいです。
濱野様(以下、濱野)
はい、ありがとうございます。
古賀
商業施設とは異なり、百貨店でのブログ導入は新しい取り組みだと思います。是非導入した経緯を教えてください。
濱野
ブログ導入の一番の狙いは、Webサイトの情報量を増やすことです。百貨店は、催事やイベントが多く、週に1度催事内容が切り替わります。Webサイト更新の数も多く、販売企画チームだけではすべての情報を詳細まで掲出しきれないという悩みがありました。 持っている情報を、より詳しくタイムリーにお伝えしたいという思いから、販売員やショップスタッフに、ブログを直接書いてもらうという方針を固めました。
古賀
松坂屋静岡店のブログを読んでいると、新しい発見がたくさんありました。例えば、紳士シャツのオーダー。布地、襟の形などを選べて、自分のサイズに合わせてくれるのですね。
濱野
はい、シャツのオーダーは私たちの中では当たり前のサービスと思っていたのですが、ブログで書くと反響があり驚いています。お伝えし切れていないことがあるのだと感じました。
古賀
ブログの内容については、濱野さんがチェックや内容の指示をされているのでしょうか?
濱野
いえ、基本的には自由に書いていただいています。ある程度のルールはショップに伝え、私たちは最低限のチェックだけをしています。 ルールを細かくしすぎて、更新されないと、本来の目的から外れてしまいますので。
古賀
なるほど!うまくお使いいただけているようでよかったです。
濱野
例えば、「ブログを見たといってくれたら○○プレゼント」というようなキャンペーンが自発的に起きることもあるのですよ。ショップが情報発信を積極的にしていることが感じられます。
古賀
それは嬉しい事例ですね。

歳時記に合わせてリアルタイムでの情報発信が可能に _

古賀
システムの使い心地はいいかがですか?
濱野
とてもシンプルで使いやすいです。特にブログを導入したことによって「母の日」や「父の日」など、歳時記プロモーションに合わせたお客様へのご提案ができるようになり、大変助かりました。
古賀
歳時記の特集機能(※任意のカテゴリに紐づく記事を集約し一覧にする機能)たくさんご活用いただいていますね。
濱野
今までお金をかけて「母の日プレゼント特集」「春のファッション特集」などランディングページを作っていました。今は、御社のブログシステムの特集機能を使うことで、費用を全くかけずリアルタイムに更新できています。情報の追加が簡単にできることも良いですね。

バレンタインはPV数も売り上げも過去最高でした _

古賀
特集機能を使用して、結果が良かった事例はありますか?
濱野
2019年度のバレンタインページは今までで最多のブログPV数でした。通常はアクセスページのPVが多いのですが、その月の総PV数の30%はバレンタインページでした。
古賀
すごいですね。実際のお店も盛り上がりましたか?
濱野
はい、今までのバレンタイン催事「ショコラプロムナード」のなかで一番の売り上げでした。バレンタインは百貨店ではかなり特殊なイベントで、若年層の方もターゲットにしています。最新のチョコレートをWebサイトやチラシで紹介することができ、成功した施策だと思います。
古賀
バレンタインは、松坂屋静岡店のアンバサダーさんがブログ投稿もされていて、とても盛り上がっていましたね。私もその記事を見て「PAUL」の『パルミエ・ショコラ・ブラン』買いました。
濱野
ありがとうございます。百貨店は、父の日・母の日・ハロウィン・敬老の日・クリスマス・ボーナスと催事が多くプロモーションやマーケットがたくさんあるので、本当に助かります。

百貨店の情報発信も変わってきました _

古賀
今、課題に感じていることはありますか。
濱野
1年経ち、記事が上がるショップと上がらないショップの差が開いてきました。また、従業員もデジタル機器に対して苦手意識を持つ世代の方も多くいらっしゃいます。ブログをより更新してもらえるように、投稿をアシストするような資料を作成したり、朝礼で説明したりと地道にやっております。最近は、「父の日のデジタル情報」という資料を配布しました。
古賀
この資料良いですね。とても分かりやすいです!導入当初はインナーキャンペーンをされていましたが最近はいかがですか?
濱野
当初は参加ショップを増やすことを目的にしていたためPV数や、投稿数で表彰をしていました。最近は慣れてきたため投稿回数やPV数での表彰はあまりやっておりません。盛り上げるために館全体を巻き込むような別の施策を考えていきたいと思っています。
濱野
販売企画チームでは、セッション数のやリピーターの増加を目標としています。
古賀
セッションは着実に上がってはいますね。
濱野
まだまだ伸びると思っています。百貨店には良い商品がたくさんあるのですよ。伝えきれていないのですが・・・。「MZKコスメ部」というブログ特集では、松坂屋静岡店員のコスメに関する部活動を紹介しています。商品紹介ももちろんあるのですが、実際に試した画像を載せ、レポートなどもしています。
古賀
コスメの部活動!!濱野さんが企画されたのですか?見ているだけでワクワクしますね。
MZKコスメ部の記事はこちら
濱野
この企画は売り場担当者の提案ではじまりました。楽しく投稿しております。
古賀
売り場の方から企画が出るのは良いですね。化粧品は法律との兼ね合いなどで、投稿ハードルが高いイメージがありましたが、そのあたりはどうクリアされたのでしょうか?
濱野
毎回薬事法を確認して、更新しています。始める前は大変なのではと思っていましたが、スムーズに運用できています。来店されたお客さまから「ブログに掲載されているこれが欲しい」と尋ねられたこともあり、モチベーションアップにつながっています。化粧品はまさに検索を活用している世代に刺さっていると思うので、もっとたくさんの方に見ていただきたいと思っています。

スモールスタートで新しいことにも挑戦していきたい _

古賀
松坂屋静岡店は新しいことに挑戦する気風がありますね。デジタルサイネージもブログを連携して当社で入れさせていただきました。こちらはいかがでしょうか?
濱野
サイネージに関しては、もともと2台保有しており、更新作業を負担に思うこともありました。今回サイネージのコンテンツを「ブログ」に連携したため、私たちが作業をせずとも、最新情報が自動で表示されます。この点はとてもありがたいです。
古賀
ブログを書いた販売員さんやショップのみなさんも喜ばれますものね。「わたしが書いた記事が店頭に出ている!」って。サイネージの置き場所も多くの目に触れる地下を選ばれましたね。駅からの地下道はどのくらいの方が通られるのですか?
濱野
この道は駅から市街地への地下通路となっている場所でもあり、非常にたくさんの方が通行されています。
古賀
その方々に対して情報発信できるというのは良いですね。新しい試みといえば、お荷物を預かる「エクボクローク」も導入されましたね。
濱野
はい、インバウンド需要も見越して、お客さまのお荷物を預かるサービスを始めました。大丸松坂屋の中では当店が初めてです。大きな荷物を持たないで静岡地域をゆったり過ごしていただければと思います。
古賀
新しいことを始める力は素晴らしいと思います。
濱野
松坂屋静岡店は他の大丸松坂屋百貨店のお店よりも規模が小さいです。しかし、この規模だからこそ、なんでも挑戦できるのは、お店の強みだと思います。これからも新しいサービスを増やしていきたいと思っていますし、今後は紙とデジタルをいかに使いこなしていくのかということを、考えていきたいです。
古賀
ありがとうございます。最後にパルコデジタルマーケティングに期待することをいただけますか?
濱野
商業施設さんのノウハウを知り尽くしていると思うので、成功例、失敗例の事例をもっと教えてほしいです。
古賀
がんばります!セミナーなども開催するので定期的にお伝えできるようにいたしますね!本日はありがとうございました。

※待機ポーズを教えていただきました。
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