新型コロナウィルスの感染拡大対策のため、商業施設での仕事の仕方も変更せざるを得なくなっています。横浜駅に隣接し、300以上のショップを有する「ジョイナス」を運営する相鉄ビルマネジメント様が、緊急事態宣言や時間短縮営業が発生する中、どのようにデジタルを活用してショップとコミュニケーションを取られているのか、インタビューしました。
株式会社 相鉄ビルマネジメント
運営事業部 横浜営業所
濵田 健嗣 様
ジョイナス全体のES・CS推進や、営業所での環境整備をご担当
株式会社 相鉄ビルマネジメント
運営事業部 横浜営業所
加藤 智子 様
ジョイナス全体のES・CS推進や、営業所での環境整備をご担当
【ジョイナス 施設概要】
ホームページ https://www.sotetsu-joinus.com/
所在地 神奈川県横浜市西区南幸1-5-1
運営会社 株式会社 相鉄ビルマネジメント
課題だったアナログ運用
- Q
- まず、御社でグループウェアを導入されたきっかけや経緯を教えてください。
- 濵田様(以下、濵田)
デジタル活用による業務効率化は、前々から必要と考えていました。
ジョイナスは、地下街も含めフロア面積がとても広いものですから、アナログですと、ショップの店長さんが営業所窓口に申請書を持ってくるのに往復10分もかかってしまう場合がありました。また営業所側でも、窓口に申請書を提出しに来た方のために対応に時間を要することがありました。
このような背景から、2019年にデジタル化に踏み切りました。グループウェアはいくつか比較検討しましたが、使い勝手を重視した結果、パルコデジタルマーケティングの「PICTONA(スタッフコミュニケーション機能)」に決めました。- Q
- グループウェアへの導入は、一気に実施されたのですか?
- 濵田
- 最初は紙の申請書とデジタルと、併用でした。当初は利用を見送られるショップもありましたが、今ではすべてのショップがグループウェアを利用してくださっています。
- Q
- ショップ数が多いのに100%とは!利用率アップのために、何か特別な取り組みをされたのでしょうか?
- 加藤様(以下、加藤)
利用のメリットをお伝えしてはいましたが、大きなきっかけは台風ですね。台風が来たとき、状況にあわせ開店時間の変更連絡を行う必要がありました。従来は、お店に朝店長さんが来て営業所からの連絡を確認し、その後他の店舗スタッフさんへ連絡するというかたちが一般的でした。でもジョイナスではグループウェアを導入していましたので、開店時間の変更を連絡する側も、受け取る側も、全てデジタルで完結することが可能でした。台風の朝に無理してお店に来なくても、スマートフォンなどで確認できるというメリットが具体的に伝わり、一気に利用率が高まりました。
ショップとやり取りする、ほぼすべての申請をオンライン化
- Q
- お使いいただいているグループウェア(PICTONA)には、申請手続きや掲示板、カレンダーなど様々な機能があります。「ジョイナス」では、オンラインでできる申請の数や、掲示板で告知されている連絡の数も多く、非常に上手に活用いただいているという印象がございます。
- 加藤
- 紙で運用していた申請は、ほぼ全てオンライン化しました。
- Q
- デジタル化に伴う不都合はございませんでしたか?
- 加藤
- 対面運用では、書類の記載漏れをその場でチェックして戻すこともできますが、デジタルの場合はやりとりが若干手間ですね。ただ、申請を戻す頻度は少ないためデメリットというほどには感じていません。機能面でも、PICTONAには商業施設運用に必要な機能が揃っていますので特に不都合は感じていません。
- Q
- ショップからの評価はいかがでしょうか?
- 加藤
- 評判はよいですね。新しく入居されるショップからも、「こんなことまでオンラインで出来るんですね」と好評です。
コロナ禍で改めて実感した、デジタル活用の重要性
- Q
- コロナ禍に突入してからの状況はいかがでしょうか。
- 濵田
- 幸いコロナ禍に入る前にグループウェアでの運用を確立していたため、大きな混乱なく緊急事態宣言の期間も対応することができました。その点はとても良かったと感じています。営業所からの連絡事項が普段より多く発生しているので、新着情報が1画面におさまらない場合もあります。
- Q
- 新たに顕在化した課題などはありますか?
- 濵田
- 課題ではないのですが、昨年の緊急事態宣言中はお店に搬入する荷物がたまっていることを店長さんに連絡しなければならなかったり、臨時休業中に作業のために入店したいという申請があったりと、想定していなかった運用にも対応できて、そのようなシーンでも、グループウェアが役に立ちました。「たいへんな中、おつかれさまです」とショップの方からねぎらいのコメントをいただくこともあり、励みになりました。
今後の展開
- Q
- デジタル活用によって、さらなるショップ支援ができると思います。今後の展開について教えてください。
- 濵田・加藤
ジョイナスでの実績をもとに、当社が運営するジョイナステラス二俣川をはじめとする他の商業施設へもグループウェアを導入しました。研修のデジタル化も推進中です。「施設のルール」や「接客の心構え」などの研修は、今までは対象となる人を集めて会議室で行っていました。これらを研修サイトで動画を見ていただく形式に切り替えをすすめています。今後は、マニュアルの動画化など、ES・CSを高めるためにできることにも取り組んでいきたいです。- -- ショップの皆様の反響が楽しみですね。当社としても、仕組み提供だけではなくスキルアップのノウハウ面でもぜひお手伝いさせていただければと思います。本日は、貴重なお話をありがとうございました!
- ※本インタビューは、新型コロナウィルス感染防止のため、アクリルパネルを設置の上マスクを着用し、換気された環境で実施させていただきました。